整体師の仕事とは？資格の必要性やなり方、就業先などを詳しく解説

整体師に興味があっても、仕事内容や勤務先、働き方、必要な資格などを具体的に知らない方もいるのではないでしょうか？
看護師や医師などの国家資格とは異なり、整体師として働くために必要な要件はないことから、未経験からでも比較的チャレンジしやすい職業だといえるでしょう。
今回の記事では、整体師として活躍したいと考えている方に向けて、具体的な仕事内容や就職先、年収などを紹介していきます。

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整体師とは

「整体」とは、骨盤や背骨などのずれや歪みを治し、身体の痛みやこりを改善する民間療法です。
整体院などで体をグリグリとマッサージされるイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか？
具体的な整体師の仕事内容についてみていきましょう。

整体師は患者さんの身体の不調を解消する仕事

整体師は、施術によって患者さんの身体のゆがみを整え、痛みやこり、だるさなどの不調を解消することをめざす仕事です。
仕事内容としては、主に以下の3つが挙げられます。

仕事内容	詳細
問診・検査・カルテ作成	身体の不調や気になる部分を聞く。触診で状態を把握する
施術	カウンセリングの内容を踏まえて施術する
アフターフォロー	自宅でできる運動やストレッチなどをアドバイスする

柔道整復師との違い

整体師に似ている資格に、柔道整復師があります。
柔道整復師の資格は国家資格で、主に骨折や打撲、ねんざの治療など保険適用となる施術をします。

一方、整体師の資格は国家資格ではないため、施術には保険の適用がない点が、柔道整復師との大きな違いです。
そのため、柔道整復師が行うことを認められている施術を、整体師が行うことはできません。

整体師ができること・できないことや、仕事内容については以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひご参考ください。

整体師になるには資格が必要？

先述したように、整体師は患者さんの身体の悩みにアプローチする仕事です。
患者さんの悩みや来院理由に対して、的確な施術ができる知識・スキルが求められます。

整体師に資格は必須ではない

整体師になるための条件として資格や免許は必須ではありません。
しかし、整体師としてのスキルがあることを証明できる資格を持っていると、就職活動を有利に進められたり、お客さんからの信頼を得やすかったりといったメリットがあります。
また、資格取得の過程で学んだ解剖学などの専門知識は、整体師として働くときに役に立つことからも、資格取得を検討してみても良いでしょう。

スクールは、整体コース・美容コース・開業コースなど、目的に応じてコースを決められる場合もあるので、専門性を高めたい人は希望するコースがあるスクールを選ぶのがおすすめです。
インターンシップ受け入れ店が豊富にあったり、進路相談ができたりなど、就活サポートを受けられることもスクールのメリットです。

スクールを選ぶ際は、講義のカリキュラムやスクールの特徴などをホームページやパンフレットで確認し、実際に足を運んで雰囲気を確かめてから決めると良いでしょう。

整体師をめざすための専門学校を選ぶポイントや、おすすめの専門学校については以下の記事でまとめています。

整体師の就職に有利な資格

国家資格を取得すると、医師の指示のもと保険診療を行えるため、就職先の幅も広がります。
整体師として活躍するために、おすすめの国家資格は以下のとおりです。

• 柔道整復師
• あん摩マッサージ指圧師
• はり師・きゅう師（鍼灸師）

しかし、国家資格の取得には時間もお金もかかってしまうことから、資格取得までのハードルが高いと感じる方もいるでしょう。
そのような場合は、以下のような民間資格の取得もおすすめです。

• リフレクソロジスト：足裏など、身体の末端を刺激し全身の状態を整える
• アロマセラピスト：アロマ（植物由来のオイル）を用いて癒やしを提供する
• カイロプラクティック：施術によって身体のゆがみを整える

いずれにせよ、整体師として働くために資格が必須とされているわけではありません。
資格取得について迷っている場合は、こちらの記事も参考にしてみてください。

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整体師の就業先

整体師の就業先には、おもに以下の6つの種類があります。

• 整体院
• カイロプラクティック院
• リラクゼーションサロン
• スポーツジム
• 整形外科
• 介護施設

それぞれの就業先の特徴を見ていきましょう。

整体院

整体院は、体の歪みを直したり、バランスを整えたりする施術を行い、肩こりや腰痛などの慢性的な症状を改善する場所です。
柔道整復師が働く接骨院とは異なり、骨折や脱臼などへの医療行為を必要とする治療は行えません。

整体院では、カイロプラクティックコースや骨盤矯正コース、肩こり改善コースなど、さまざまな施術メニューが用意されていることが多く、整体師は患者さんの希望に応じた施術を行います。
また、施術だけでなく、患者さんの受付・会計からカウンセリング、事務作業などを行うこともあるでしょう。

カイロプラクティック院

カイロプラクティックとは、骨格の歪みを調整し、神経の働きを回復させる施術です。
カイロプラクティックと整体の区別がつかないと感じている方もいるでしょう。

「整体」は不調を感じている部分に直接的にアプローチする施術であるのに対し、「カイロプラクティック」は「骨」に注力して神経の正常な働きを回復する施術です。
身体の歪みの根本原因である骨（背骨・骨盤など）を矯正することにより、身体全体の回復を目的としています。
カイロプラクティック院で施術を行う整体師は、カイロプラクターと呼ばれ、カイロプラクティック独自の手技を使って患者さんの不調にアプローチします。

リラクゼーションサロン

リラクゼーションサロンは、日々の疲れを癒したり、緊張をほぐしリラックスさせることを目的とした施術を行うサロンです。
リラックス効果のあるアロママッサージなど、五感に働きかける施術メニューなどを提供しているサロンもあり、サロンごとに定められたメニューの施術が主な仕事内容です。
落ち着いた空間でゆっくりと施術を行うことができるでしょう。

スポーツジム

スポーツジムでは、整体師はスポーツトレーナーとして活躍します。
トレーニング機器の使用方法を説明するほか、ジムの受付や清掃業務なども担当します。
ジムによっては、水泳やダンスなどの個別レッスンやグループレッスンを実施しているところもあるでしょう。
もともとスポーツをやっていた方やトレーニング指導の経験を積んだ方であれば、レッスン指導を担当でき、よりやりがいを感じられるでしょう。

整形外科

整形外科とは打撲や捻挫、骨折をはじめとした運動器に対して、薬剤の処方やリハビリなどの運動療法を提供する場所です。
医師や看護師、理学療法士などの医療従事者が主に働いています。

整体師は、患者さんに行う処置の準備やリハビリのサポートを行います。
注意点として、整体師は資格がないため、患者さんに保険適用の施術や医療行為を提供することはできません。
整形外科で働きたいのであれば、どのような業務を行いたいのかイメージしておいたほうが良いでしょう。

介護施設

整体師は、介護施設でも活躍できます。
介護施設には、特別養護老人ホームや老人保健施設、有料老人ホームなどさまざまな種類がありますが、特にデイサービスなどの通所型介護サービス施設で整体師の求人が多く見られます。

デイサービスは、要介護認定を受けた方々が自宅での生活を継続できることを目的として、リハビリを行ったり、入浴、食事、排泄などを介助したりする施設です。
整体師は、デイサービスで実施する運動メニューを作成するなど、運動指導や機能訓練を行う役割を担います。

整体師に関して知っておきたいこと

初めての仕事は、理想と現実のギャップに悩まされることもあるかもしれません。
事前に以下の3点を知っておくと、整体師になるまでの道のりや、整体師として活躍している姿を具体的にイメージできるでしょう。

• 独学でめざせるのか
• 整体として働く大変さ
• 年収

独学でめざせるのか

整体師は国家資格ではないため、「独学でも大丈夫なのでは？」と考える方もいるかもしれません。

しかし、高度な専門知識や技術を要するため、まったくのゼロから独学でめざすのは難しいでしょう。
また、独学だと信頼性がないとみなされ、場合によっては採用されにくいこともあるかもしれません。

お客様に安全な施術をするには、スクールに通い、しっかりと体系的に学ぶ必要があります。
夜間に通えるスクールもあるので、働きながら資格取得をめざす場合は、自分に合う学校を探してみましょう。

整体として働く大変さ

整体師は、体を動かす施術が主な仕事内容であり、身体への負担が大きい仕事です。
拘束時間が長いこともあり、仕事をこなす体力が必要とされるでしょう。

加えて、施術は中腰の態勢で行うことも多く、腰への負担を感じてしまうこともあるかもしれません。
腰痛に悩まされる可能性も高いため、自身の体調管理も大切になります。

整体師の大変さはこちらの記事で紹介していますので、一度確認しておきましょう。

年収

整体師の年収は、整体師としてのスキルや資格の有無、雇用形態、開業の有無などによって異なります。
正社員やパート・アルバイトなど雇用されている整体師の年収は、300万円程度です。
令和4年度の日本人の平均年収は約497万円であり、平均年収と比較すると、少し低めの水準です。

なお、整体師の給与は固定給と歩合給の2種類で構成されていることがよくあります。
スキルが高い場合は歩合給を取り入れている職場を選んだり、ご自身で開業したりすることで収入を上げられるでしょう。

整体師の年収はこちらの記事で詳細に解説していますので、参考にしてみてください。

整体師の仕事や特徴を理解して、自分に適した進路を考えよう

整体師は国家資格ではありませんが、高いスキルと知識が求められます。
そのため、整体師をめざす方は、スクールに通ってしっかりと勉強するのがおすすめです。

柔道整復師やはり師・きゅう師など、整体師と関連性の高い資格を取得すれば、就職の際や実際の業務で役立つ場合もあるでしょう。

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