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ケアマネジャーの試験対策・勉強方法を徹底解説

「ケアマネ試験の勉強方法を知りたい」
「合格するためには何をしたら良い?」
ケアマネジャー試験を控え、このように悩んでいる人もいるでしょう。

厚生労働省の発表によると、令和3年度のケアマネジャー試験(介護支援専門員実務研修受講試験)の合格率は約23%であり、簡単に合格できる試験ではありません。
そこで本記事では、ケアマネ試験に合格するための対策や勉強方法、独学でも良いのかについて、わかりやすく解説します。

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ケアマネジャー試験対策の基本

ここではまず、ケアマネジャー試験に合格するために必要な対策の基本として、以下の3つを紹介します。

  • 合格に必要な勉強時間の目安
  • 出題範囲・出題傾向
  • 学習の到達度の評価

合格に必要な勉強時間の目安

ケアマネジャー試験に合格するために必要な勉強時間の目安は、100〜200時間といわれています。

ただし、これはあくまで目安であるため、人によって十分な時間は異なることを念頭に置いておきましょう。
初めて試験を受ける場合やあまり知識がない場合は、200時間でも足りない可能性もあります。

1日1時間勉強すると考えた場合、だいたい6ヵ月程度で合格できる計算になります。
とはいえ、一人ひとりライフスタイルは異なり、無理なく続けられる計画が必要です。
無理に1日に1時間と決めず、平日は少なめ、休日は多めにするなど、臨機応変に勉強することを心がけましょう。

出題範囲・出題傾向

ケアマネ試験の出題範囲は以下の3つです。

  • 介護支援分野25問
  • 保健医療サービス分野20問
  • 福祉サービス分野15問

この配点に応じて勉強のバランスを決めることが大切になります。
上記の順番で勉強をすれば問題ありませんが、得意分野の学習は短時間にとどめ、苦手分野に時間を割くのもおすすめです。

ただし、合格するにはそれぞれの分野で合格点に達している必要があるため、配点が偏らないようにしましょう。
特に、介護保険など制度に関する内容は難易度が高いため優先的に学び、しっかりと把握しておくことが大切です。

では、介護支援分野と保健医療福祉サービス分野について、以下で詳しく見ていきましょう。

介護支援分野

介護支援分野の出題範囲は「介護保険制度について」「ケアマネジメント業務について」「要介護認定について」「事例問題」の4つです。

特に介護保険制度やケアマネジメント業務からの出題が多く、難易度も高くて得点しづらい傾向があるので注意が必要です。
ただし、参考書やテキストを深く理解することで正解を導くことができる問題でもあるため、しっかりと勉強しておけば問題なく対応できるでしょう。

また、事例問題では実際にケアマネとして対応できるかどうかを問われる問題が出題されます。

保健医療福祉サービス分野

保健医療福祉サービス分野では、保健医療サービスの知識と福祉サービスの知識が出題されます。
保健医療サービスの知識が20問で、福祉サービスの知識が15問の合計35問です。

保健医療サービスの設問では、高齢者に多い疾病など主にケアマネジメント業務に必要な保健医療知識についての問題が出題されます。
福祉サービスの設問では、介護保険サービスについての問題が出題されやすい傾向が見られます。

どちらも幅広い問題が出題されるため、幅広く勉強しておく必要があるでしょう。

学習の到達度の評価

どれだけ時間を割いて勉強しようとも、合格ラインまで学習が到達していなければ意味がありません。
苦手分野が苦手でなくなるまで何度でも復習することや、問題集を解いたら解きっぱなしにせず、自分の理解が不十分な部分を繰り返し解くことなどが大切です。

自分の苦手分野を効率的に勉強できない場合は、アプリなどを活用するのもおすすめです。
アプリによっては結果を履歴で残せるため、自分の苦手分野の把握や復習がしやすくなるでしょう。

次の記事ではケアマネジャー対策におすすめのアプリを紹介しています。
ぜひ参考にし、利用してみましょう。

ケアマネジャー試験の勉強方法

ここからは、ケアマネジャー試験の具体的な勉強方法として、以下の5つの段階を解説します。

  1. 試験までのスケジュールを立てる
  2. 自分に合った1冊を繰り返し勉強する
  3. 苦手科目を徹底的に勉強する
  4. 過去問を進めながら出題傾向を理解する
  5. 模試を受験する

1.試験までの勉強スケジュールを立てる

まずは試験日程を確認し、試験までの勉強スケジュールを立てることから始めると良いでしょう。

期間 内容
1~2か月 介護支援分野を学習する
3~4か月 保険医療サービス分野を学習する
5か月目 福祉サービス分野を学習する
6か月目 復習と過去問対策を進める

だいたい6ヵ月を目安にし、「介護支援分野」「保険医療サービス分野」「福祉サービス分野」の順に大まかなスケジュールを立てます。

ときには忙しくてスケジュール通りに勉強が進まないこともあるかもしれません。
そのようなときには、状況に合わせて学習計画を調整し、1週間単位での短期計画も立てると修正が利きやすいでしょう。

2.自分に合った1冊を繰り返し勉強する

試験対策をしていると十分な知識が身についているのかが不安になり、さまざまなテキストに手を出す人がいます。
しかし、ケアマネ試験対策は基礎を身につけることが大切なので、1冊のテキストを繰り返しやり込むことが大切です

1回目の勉強では全体像を把握するようにし、2回目以降は細かな知識を身につけましょう。
わからないことをわからないまま放っておくのは厳禁です。
ケアマネジャーのテキストについて詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

3.苦手科目を徹底的に勉強する

まず、テキストを一通りやり切ってみましょう。
そうすると、自分の得意・不得意分野が把握できます。
人によって苦手分野は異なるため、自分なりに苦手科目を見つけるしかありません。

苦手科目が見つかったら、克服できるまで時間をかけて繰り返し勉強することが大切です。
理解が不十分な場合でも、何回も繰り返すことで70%以上の得点を取れるようになるでしょう。

4.過去問を進めながら出題傾向を理解する

テキストの問題を解き終えたら、次は過去問に挑戦してみましょう。
過去問を5年分解けば、出題傾向を理解して対策することができます。
最低5回ずつ、できれば10回以上解き、解説の内容も覚えると良いでしょう。

何度も解いて理解することが大切なので、過去問にあたる時間は余裕を持って確保しておくと安心です。
過去問題集は書店などでも購入できますが、以下の東京都福祉保健局のホームページから過去問をダウンロードすることも可能です。
東京都福祉保健局

5.模試を受験する

過去問を解き終えたら、模擬試験を受験してみると良いでしょう。
模試を受けることで知識の定着度の確認や本番の時間配分などを体験でき、本番当日の緊張や焦りを和らげることができます。

120分の試験時間から単純計算すると1問あたり約2分で解くことになりますが、事例問題の読み込みに時間がかかるため、適度な時間配分を身につけることが合格の必須条件になります。
模擬試験はさまざまな養成講座や団体で行われていますので、都合の合うものを選んでチャレンジしてみましょう。

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ケアマネジャーの試験勉強は独学で十分?

ケアマネジャーの試験勉強には通学講座や通信講座などがありますが、市販の参考書などでの独学も可能です。
独学には自分のペースで勉強を進められるメリットがあります。
ここでは、通学講座や通信講座と独学を比較してみましょう。

通学講座との比較

通学講座では講義を受けられ、講師が重要ポイントを教えてくれます。
また、わからないことがあればすぐに聞けるのが独学との違いです。
ケアマネ試験合格という同じ目標に向かって勉強をしている人とも出会えるため、独学に比べてモチベーションを保ちやすいともいえるでしょう。

ただし、都合に合わせて行える独学とは違い、通学の移動時間がかかったり、自分のペースで勉強ができなかったりするデメリットもあります。

通信講座との比較

独学と通信講座の違いは、添削や質問ができることです。
また、スケジュールを立ててくれる通信講座の場合、自分で学習を進める不安と戦わなくても良いでしょう。
ただし、通信講座では独学に比べて教材費の費用が高くなります。

ケアマネ試験を独学で受けたいと考えている人は、次の記事を参考にしてください。

ケアマネジャー試験に合格するには

最後に、ケアマネジャー試験に合格するにはどうしたら良いのか、以下の3つのポイントを紹介します。

  • 日々のニュースもチェックする
  • 出題問題の読み間違い対策をする
  • テスト本番では難しい問題を割り切る

日々のニュースもチェックする

制度の改正などがあると、試験に時事問題が出題されます。
時事問題の対策は過去問だけでは不十分なので、以下のような対策をしましょう。

  • 介護保険などの直近の制度改正をチェックする
  • 予想問題集や模擬試験を活用する
  • 通学講座や通信講座を利用している人は講師に最新情報を聞いてみる

出題問題の読み間違い対策をする

十分な勉強をして試験に臨んでも、出題問題を読み間違えてしまうと意味がありません。
最悪の場合、不合格になってしまうこともあるでしょう。
そうならないためには、焦らずしっかりと問題を読むことが大切です。

試験時は問題文を丸で囲ったり、アンダーラインで印をつけたりすることで、間違えた際でも見直して復習できます。
ケアマネ試験の問題には「正しいものを選べ」と「間違っているものを選べ」が混在するなど、ひっかけ問題もあります。

失敗しないためには、試験前の勉強の際にも問題文をきちんと読む癖をつけておくことが大切です。

テスト本番では難しい問題を割り切る

試験開始後、難しい問題が多いと焦ってしまう人もいるでしょう。
しかし、ケアマネ試験には簡単には解けない問題が出題されることもあります。

全員が解けないレベルの難問があったとしても、それは他の人にも解けません。
そのため、難問は合格に影響を与えないと考え、無駄な時間をかけずに他の問題から取りかかりましょう。
難問は、考える余裕があれば最後に対応するぐらいの心構えで臨めば問題ありません。

ケアマネジャー試験対策で合格を目指そう

ケアマネジャー試験に合格するには、自分に合った勉強方法を選び、重要な問題を繰り返し解くことが大切です。

信頼できる参考書に掲載されているポイントをおさえ、過去問をしっかりとやり切りましょう
ただし、制度改正は別途対策が必要なので注意が必要です。
質問ができる環境であれば、講師に最新情報を確認するのが確実でしょう。

勉強を早く始めれば始めるほどケアマネジャー試験の合格に近づきます。
一日に数分でも良いので、学習する習慣を身につけていくことが大切です。

本記事を参考に、自分に合った学習方法を見つけて効率良く学習を進めましょう。

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執筆者について

情報かる・けるは、医療・介護従事者として働いている方や、これから目指す方の「知りたい」に応えるメディア。 全国54,000件以上の求人を扱う弊社スタッフが、編集部として情報発信! “いい仕事が見つかる・いい仕事を見つける”ための、有益なコンテンツをお届けします。 https://twitter.com/karu_keru

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