2022/06/18 2024/02/28

臨床心理士をめざせる大学を一覧で紹介

臨床心理士資格試験を受験するには、臨床心理士資格認定協会が指定する大学院または専門職大学院の修了が必須になります。
大学在籍時の専攻は問われませんが、大学で専門性の高い教育を受けたほうが、大学院の受験対策にも有利でしょう。

本記事では、将来臨床心理士をめざせる大学を紹介します。
ぜひ大学選びの参考にしてください。

臨床心理士をめざせる大学一覧

臨床心理士の資格取得のためには、大学院に進学しなければなりません。
心理学の大学院に進学するには、どの大学を選べば良いのか、悩む方もいるのではないでしょうか。
ポイントは、臨床心理士資格認定協会が指定する大学院に進学しやすい大学を選ぶことです。
臨床心理学が十分学べる大学ということになるでしょう。
そこで、日本全国どこに心理学を専攻できる大学があるかをご紹介します。

北海道・東北

	学科	特徴
札幌学院大学	臨床心理学科	心理コミュニケーション能力と心理的援助スキルの養成に力を入れている。卒業すると精神保健福祉士の受験資格を満たすほか、認定心理士の資格を取得できるカリキュラムも。付属の大学院は第1種指定校。
北海道医療大学	臨床心理学科	医療系総合大学なので、看護学や病態学も学べる。付属の大学病院で実習。大学院は第1種指定校。
仙台白百合女子大学	心理福祉学科	1年次から実習科目や演習科目を取り入れ、専門的な実践力を養う教育。 1学年200人前後で、小規模の利点を活かし、一人ひとりに向けた細やかなサポートを実践。

関東

	学科	特徴
埼玉学園大学	心理学科	卒業生の進路は、一般企業、教育・福祉・医療、大学院進学の3つが軸。専任教員が学生の相談に乗るチューター制を採用。同校の大学院に進学すると、入学金が全額免除になる制度あり。
帝京大学	心理学科	心理学を科学的に学ぶカリキュラムになっており、認知科学実験室や脳波機能測定室など充実した設備が特徴。科学的思考力やデータ分析力を養うため、少人数体制で演習や実験を行う。付属の大学院は第1種指定校。
神奈川大学	人間科学科	心理発達、スポーツ健康、人間社会の3コースを横断的に学べる。日本トレーニング協会が認定するスポーツ指導者の資格や社会調査士などの資格も取得可能。付属の大学院は第1種指定校。

東京（首都圏）

	学科	特徴
東京未来大学	こども心理学科（心理専攻）	理念は、一般企業から教育・福祉業界でも通用する人材育成。発達心理学や犯罪心理学などを幅広く学び、プレゼンテーションを重視しながら対人スキルも磨く。 2020年度の卒業生就職内定率は100%。通信教育課程もあり。
和光大学	心理教育学科（心理学専修）	科学的思考力の育成を軸に、1年次より統計学やアンケート調査、面接調査など実践的な学びが充実。『大学生になれば恋人ができる!?』、『恋愛と結婚の心理学』など、ユニークな内容の授業も。
大正大学	臨床心理学科	コミュニケーション能力と合理的思考をバランスよく養い、医療や福祉で活躍できる人材育成をめざす。実験や演習のアクティブラーニングを通して対人援助の手法を学び、体系的に学びを展開。付属の大学院は第1種指定校。

関西

	学科	特徴
京都女子大学	心理学科	科学的思考力と応用力、対人援助のスキルを養う。子どもを対象にした学習支援、健康教室でのボランティア、高齢者とのお茶会など、現場を意識した老年心理や児童発達支援を学べる。
大阪大谷大学	人間社会学科（心理コース）	心理コース以外に、社会福祉や経済情報なども開設。専門的に学びつつ、垣根を越えて他の領域も広く学べる体制。大学院進学をめざす学生には、情報提供や授業外の指導などのサポートも。
天理大学	人間関係学科（臨床心理専攻）	学生30人に対して教員6人の少人数教育。地域と連携した学校支援や養護施設でのボランティアなど豊富な実習先で現場体験できる。付属の大学院は第1種指定校。

九州・四国・沖縄

	学科	特徴
徳島文理大学	心理学科	心理専門職以外に、公務員や養護教諭をめざすコースも。実習先に鑑別所や刑務所が含まれており、司法・犯罪心理もカバー。第1種指定校の付属大学院に進学すると、学費が一部免除される。
福山大学	心理学科	科捜研出身の教員による犯罪心理学や心理学を活かしたマスクの共同開発など、多岐に渡る実践的取り組みが特徴。臨床心理士資格取得の指定校ではないが、大学院併設。
九州産業大学	臨床心理学科	公認心理師、精神保健福祉士、臨床心理福祉の3コース。自主的に行動できる人材育成をめざし、課題解決型のアクティブラーニングKSUプロジェクト型教育を推進。大学院は第1種指定校。

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臨床心理士をめざせる通信制大学一覧

臨床心理士になるためには、指定された大学院を修了しなければならないわけですが、通信制の大学で心理学を勉強して大学院をめざす方法もあります。
通信制も正規の大学なので、国家資格の公認心理師や認定心理士なども取得できるカリキュラムになっています。

臨床心理士をめざすための通信制大学を一部紹介すると、以下のとおりです。

放送大学教養学部
東京福祉大学心理学部
産業能率大学情報マネジメント学部
武蔵野大学通信教育部

心理学が学べる通信大学を詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

臨床心理士をめざせる大学の選び方

臨床心理士を受験するにあたって、卒業した大学が通信制か全日制かを問われることはありません。
臨床心理士のなり方は以下のようになっています。

臨床心理士をめざせる大学の選び方

全日制大学のほうが付属する大学院の第1種指定率が高く、大学院に進学しやすいかもしれません。
一貫した教育や、場合によっては学費免除の恩恵を受けられます。

また大学院が第2種指定校であった場合は、臨床心理士を受験するために大学院修了後1年以上の実務経験が必要になります。
実務経験を積むためには心理系の就職先を見つけなくてはならず、採用されないと受験資格を取得できません。
そのため、臨床心理士になりたいのであれば、第1種指定校の大学院に進学するのが望ましいといえます。

大学も通信か全日制かに関係なく、第1種指定大学院に進学しやすい大学、第1種指定大学院への進学実績が豊富な大学を選ぶのが良いでしょう。

なお、学費や入学資格などは、全日制と通信制でそれぞれ異なります。

	全日制	通信制
入学金	国立：入学料28万円私立：入学料24万円	3万円前後
入学審査	・筆記試験・小論文・面接	書類選考がメイン
大学院への進学	付属の大学院進学で授業料など免除あり（条件付き）	東京福祉大学：第1種指定校大学院あり（同大学院進学の場合、学費支援あり）放送大学：第2種指定校大学院あり

全日制の通学による大学は、学費が高額になりがちですが、サポートが手厚い、専門性の高い教員から学べる、モチベーションが維持しやすいなど利点があるでしょう。

通信制では学費を抑えながら自分の生活に合わせて勉強できます。
しかしながら、不明点などは自分でアクションを起こして解決していかなければならないので、自主性が必要になります。

臨床心理士をめざすなら心理系の学部を受験しよう

大学で心理学を学ぶことは、臨床心理士になるための第一関門です。
大学で心理学を学んで、指定大学院に進学し、修了してはじめて臨床心理士試験の受験資格が手に入るからです。

大学院の入試試験では、心理学の基礎知識や臨床心理士としての考え方を問われるので、専門外の学部学科の学生が独学で突破するのは困難なことでしょう。
また、大学で心理学を専攻すれば早くから現場体験を持てるので、臨床心理士の倫理観を養うことにもなります。

ぜひ、それぞれのライフスタイルに合った大学を選び、臨床心理士をめざしましょう。

なお、臨床心理士になるための大学院について詳しく知りたい方はこちらの記事を参照してください。