新卒生の就活において第一関門となるのが書類選考です。
書類選考を通過できなければ、面接までたどり着くことすらできません。
応募書類に書く志望動機には、志望先で働きたい意思と本気度を採用担当者に伝える役割があり、採用の可否を分ける重要なポイントになります。
今回は、採用担当者の印象に残り、採用につながる志望動機の書き方をご紹介します。
志望動機がなかなか書けず悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
以下の記事では、新卒以外の医療事務の志望動機の書き方も紹介していますのでご参照ください。
目次
【新卒向け】医療事務の志望動機の例文11選
志望動機を急に書こうとしても「何を書いたら良いのか」「どうしたら誠意が伝わる文章になるのか」悩むことがあります。
そういった時に、自分が一番伝えたいことをポイントとして文章を作ると志望動機は書きやすくなります。
さまざまな視点から志望動機を作成できるように例文を11種類用意しました。
実際に志望動機を書く際の参考にしてください。
自分の強みや経験から書く場合
学生時代のゼミやアルバイト、サークルなどの経験から医療事務として活かせる部分をピックアップして志望動機を書く方法があります。
具体的には、パソコンスキルやコミュニケーション能力などです。
これらを踏まえたうえで、自分の強みや経験を活かした志望動機の例文を6種類、紹介します。
例文1.ゼミや授業で学んだことを活かしたい
ゼミで学んだことを書く際は、「どういったことを学んだのか」できるだけ具体的に記載し、医療事務の仕事内容と絡めて書くことが大切です。
私が貴クリニックを志望したのは、アットホームなクリニックで事務業務だけでなく、職員や患者さんともしっかりと関わりを持てると思ったからです。
私は大学時代に、参考文献を見ながらディスカッションをして研究テーマの内容を深めていくといった教養系のゼミに所属していました。
ゼミを通して協調性やコミュニケーション能力を高めることができたと感じています。
貴クリニックでは、小さなお子さんからお年寄りの方まで幅広い年代の方が来院されています。
クリニックの顔となる医療事務で患者さんと良い関係を築きながら、安心して利用してもらえるようサポートをしていきたいです。
例文2.部活動やサークルでの経験を活かしたい
部活動やサークルでの経験を活かして志望動機を書く際は、活動を通して感じたことやチームメンバーとの協調性などに視点をおいて書くと良いでしょう。
私が貴院を志望したのは、「先進医療の開発・実践による社会貢献と、患者さんを第一に考えた安全な医療をめざす」という理念に惹かれたからです。
私は、学生時代に「社会貢献・ボランティアサークル」に所属していました。
サークル活動では、河川敷のゴミ拾いや小学生に無料で勉強を教える学習支援教室の開催、災害被災者の心身のケアに取り組む活動などに参加し、自分の行動や活動で周囲に活力を与えることに対する喜びややりがいを感じました。
貴院は大学病院ということもあり、日々多くの患者さんが来院されています。
その窓口である医療事務として、患者さんを明るく元気づけられる存在になりたいと思い志望しました。
例文3.アルバイトの経験を活かしたい
アルバイトの経験を活かして志望動機を書く際は、「どういったところにやりがいを感じていたのか」「どのような働き方で職場に貢献してきたのか」を軸にして書くと良いでしょう。
私が医療事務として貴院を志望したのは、アルバイト時代に培ってきたコミュニケーション能力や接客スキルを活かせる仕事だと考えたからです。
私は幼い頃から人と関わることが好きで、学生時代はイベント会場のスタッフとしてアルバイトをしていました。
場所や順番がわからず困っている方がいたらすぐに声をかけ、周囲の方にも配慮しながら正しい場所にご案内すると、お客様の不安そうな顔が晴れたように明るく笑顔になります。
そのような、お客様の笑顔を仕事のやりがいとして感じておりました。
医療事務として幅広い業務をこなせる貴院で、患者さんの診療がスムーズに進むようにサポートしていきたいと考えております。
例文4.自分や家族がお世話になったことがある
志望している病院やクリニックに自分や家族がお世話になったことがある場合は、そのときに感じたことや具体的なエピソードなどもまじえて志望動機を作成しましょう。
なぜその医療機関を選んだのかということを伝えるきっかけとなり、インパクトも与えることができます。
私が貴院を志望した理由は、ケガで入院をしていた父が貴院にお世話になり、そのときの医療事務の方の姿が忘れられなかったからです。
事務員の方は、来院すると私を優しい笑顔で出迎えてくれました。
病院には暗いイメージがありましたが、その笑顔を見て病院に対するイメージが変わり、私も医療事務として働きたいと思うようになりました。
そのときに出会った医療事務の方のように、貴院で誰かを明るい気持ちにできる対応を心がけていきたいと思います。
例文5.家族が医療関係の仕事をしている
家族が医療業界で働く姿を見て、医療事務に憧れたという方もいるのではないでしょうか。
その場合は、医療事務のどういった部分に憧れや魅力を感じたかを家族のエピソードとからめて志望動機として作成すると良いでしょう。
私の父親は理学療法士としてクリニックに勤務しており、その姿を幼い頃から見ていたことで医療業界で働きたいと強く思い、医療事務を志望しました。
幼い頃は、父の勤務先で、医療事務の方の働く姿を見てきました。
事務員の方は、患者さんだけでなく私にも気さくに話しかけてくださいました。
幼い頃の私は父の帰りを待つ時間があまり好きではなかったのですが、医療事務の方が優しく接してくださり、嬉しい気持ちになったことを今も覚えています。
その姿に憧れを抱き、私も医療事務員として周りの方々に気配りやサポートができる存在になりたいと思い、地域の方からの信頼も厚く地域医療にも貢献できる貴院を志望しました。
例文6. 取得した医療事務の資格を活かしたい
専門学生や大学で医療事務の資格が取得できる学科に通っている方は、「レセプト作成のプロになるために医療事務に関する資格も取得しました」などと資格を取得したことをアピールすると説得力が増すでしょう。
私は、もともとパソコンが得意で、人と関わることも好きだったため、働くうえで自分の強みを活かせると思い医療事務を将来の目標に掲げました。
専門学校に入学してからは、真摯に勉学に励み、医療事務技能認定試験の資格を取得しました。
また、得意のパソコンスキルを活かして医療保険士や医事コンピュータ技能検定試験にも合格しています。
これまで学んできたスキルを貴院で活かし、貴院の理念である「信頼に応えられる医療の提供」に反することのないよう、笑顔を絶やさず患者さんと良好な関係を築きたいと思います。
未経験 無資格の方は、医療事務の志望動機の例文について以下の記事で紹介していますのでご参照ください。
自分の思いや目標から書く場合
病院の理念に共感するなど、医療事務や応募先の病院に対する強い熱意や将来の目標を志望動機に組み込むと、より入社意欲をアピールできます。
具体的に思いや目標を取り上げて例文を作成しているため、実際に志望動機を書く際の参考にしてください。
例文7.病院の取り組み・方針などに共感
病院やクリニックには経営理念や基本方針などが掲げられています。
そういった病院の取り組みや方針をホームページなどで調べて、特性を活かした志望動機にすると良いでしょう。
「信頼の絆でつながる医療拠点」という貴院の理念に共感したため志望しました。
貴院では、地域住民に寄り添い、24時間365日市民が安心して利用できる医療を提供することで、地域住民の健康とQOLを高めることにつながっていると思います。
患者さんやご家族が利用できる勉強会やマッサージのイベントなどを通し、病気に前向きに向き合える環境づくりや配慮も、とても意味のあることのように感じました。
貴院に入職できた際には、医療事務として患者さんやご家族のサポートをしていきたいと考えています。
例文8.地域の医療・健康に貢献したい
生まれ育った町やゆかりのある町などに対し、地域を支える病院で働くことで地域住民の健康を守りたいという思いを、志望動機に組み込むと説得力が増す文章となります。
私は、医療事務の仕事を通して地域の方々の健康の支えになりたいと思い、貴院を志望しました。
貴院は、地域医療を担う病院であり、「顔の見える関係づくりと連携を大切に」という理念を掲げています。
貴院で働くことで、生まれ育った町である〇〇市の住民に寄り添い、命と健康を守ることは、私を育ててくれた町に対する恩返しになると考えています。
大学では、経営学を学び、ビジネスマナーやパソコンスキルも身につけました。
病院の顔となる医療事務として、患者さんを丁寧にお出迎えし、地域と病院経営をサポートしたいと思います。
例文9.医療事務で働いている人や仕事内容に憧れた
病院やクリニックが患者さんに対して行っている工夫や配慮を具体的に志望動機に組み込むことで、医療事務の仕事内容への憧れを表現できる文章となります。
また、過去に通院していた病院・クリニックの医療事務員の働く姿勢に憧れを抱いた場合は、具体的なエピソードとともに志望動機に記載すると良いでしょう。
私は、病院の窓口として働く医療事務の方に憧れを抱き、この職業を志望しました。
幼い頃、体が弱く体調を崩しがちだった私はよく病院にかかっていました。
病院を訪れるといつも笑顔で優しく出迎えてくれる医療事務のお姉さんを見て、不安や体のしんどさを忘れ、安心感に包まれたことを今でも覚えています。
専門学校に入学してからは、医療事務技能認定試験の資格を取得しました。
これまで学んできたスキルを貴院で活かし、昔お世話になった医療事務の方のように、誰かを明るい気持ちにできる対応を心がけていきたいと思います。
例文10.人と関わるのが好き
医療事務は、病院やクリニックの窓口として患者さんと接する仕事です。
患者さんの要望を聞き、臨機応変に対応できなければならないため、コミュニケーション能力が求められます。
人と関わることが好きな方やコミュニケーション能力が高い方はその強みを活かして志望動機を作成しましょう。
私は人と関わることが好きです。
医療事務は私が強みとしているコミュニケーション能力を活かせる仕事ではないかと考え、志望しました。
貴院は小さなお子さんからお年寄りの方まで幅広い年代の方が来院されます。
そのなかで病院の窓口となる医療事務は、一人ひとりにあわせた適切な対応をしなくてはなりません。
耳の遠い方や目が見えにくい方などにも安心して診療を受けてもらえるよう、大きな声でゆっくりと話したり、紙に大きく文字を書いて伝えたりと工夫をしながら、持ち前のコミュニケーション能力を活かして真摯に対応したいと思います。
例文11.やりがいがある
医療事務は、レセプト処理業務などの事務仕事だけではありません。
患者さんと関わりを持ち、病院の顔となるやりがいのある仕事です。
それらをアピールすることで、うまく志望動機につなげることができます。
貴院は、小さなお子様から高齢者の方まで幅広い年代の患者さんが来院されています。
そのなかで、貴院の医療事務の方は病院の顔として、患者さんの年代にあわせた対応を行っているのを目にし、憧れを抱きました。
目の見えにくい患者さんには直接診察室まで案内したり、耳の遠い方には大きい声で話しかけたり、小さなお子様連れの方にはキッズスペースや授乳室の案内をされていました。
貴院の、患者さんを第一に考えた取り組みを拝見し、私も医療事務員として患者さんファーストの施策や環境づくりに携わりたいと思い、貴院を志望しました。
新卒が医療事務の志望動機を書くときのポイント
「志望動機を書くのが初めて」という方のために、まずは医療事務の志望動機を書く際に覚えておきたいポイントをご紹介します。
志望動機を整理し自己分析をする
志望動機を考える際には、下記のようなベースとなるポイントを押さえて自己分析をすることが大切です。
【志望動機のベースになるポイント】
- 将来のキャリア設計
- 叶えたい夢
- 実際に病院やクリニックを訪れて感じたこと
- 医療事務のやりがい
- 取り組みたい業務内容
- 活かしたい知識や資格
- 病院やクリニックを志望しようと思ったきっかけ
この中でも、「病院やクリニックを志望しようと思ったきっかけ」に関しては、「どうしてこの病院を志望したのか」を採用担当者は一番知りたい部分になるため、ホームページなどでしっかりと調べて考えておく必要があります。
OB・OG訪問をして病院への理解を深める
志望している病院やクリニックで自分が働いている姿を想像するためには、OB・OG訪問をすることも有効です。
同じ学校の卒業生にOB・OG訪問をすることで、ホームページだけでは知れない臨場感あふれる内容を聞けるため志望動機に盛り込みやすくなります。
また、自分が働いている姿をイメージしやすくなるというメリットもあります。
第三者に書いた志望動機を見てもらう
第三者に志望動機を見てもらうことで、客観的な意見を取り入れることができます。
アドバイスをもとに「自分の志望動機に不足している部分はなにか」「病院で働きたいという熱意が伝わるか」など再考し、文章を練ることができるため、志望動機がより良いものになるでしょう。
新卒が医療事務への志望動機を書く際は“自分の適性”をアピールしよう
医療事務の志望動機を書く際には考えることが多く、新卒の方は大変に感じるかもしれません。
しかし、本当にその志望先で働きたいという思いがあれば、それほど難しい話ではありません。
志望動機が思いつかない場合は、そもそも志望先自体を考え直す必要があるかもしれません。
自分が本当に働きたいと思える病院やクリニックが見つかったら、経営理念や方針、取り組みといった特徴をピックアップし、自分のスキルをどう活かして志望先の医療機関に貢献できるかを考えてみましょう。
そうすれば自然と書くべき内容が浮かんでくるはずです。
その際には、待遇面を前面に押し出したり、結論を最後に持ってきたりといったNGな書き方にならないように気をつけてください。
今回ご紹介したポイントを参考に、採用につながる志望動機を書きましょう。