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医療事務の資格はどれが良い?おすすめ8選の特徴を詳しく解説!

医療事務には国家資格がなく、資格がなくても就職可能です。
しかし、資格を取得をすることで、採用・転職に有利になる、資格手当が受け取れるといったメリットがあります。

医療事務の資格は非常に種類が多く、それぞれ内容や難易度が大きく異なります。
「どの資格を取ったら良いの?」「初心者でも資格は取れるの?」など疑問に思う方も多くいるでしょう。

そこで本記事では、医療事務に関するおすすめの資格を、特徴別に8つに絞って紹介します。

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【目的別】医療事務でおすすめの資格8選

たくさんの種類がある医療事務の資格ですが、自分に合った資格を選ぶために必要なのは「取得する理由を考えてみる」ことです。
資格取得のメリットがいくつかあるように、それぞれの資格を選択する理由も主に3種類に分けられます。

  • 採用を有利にして業務にも活かしたい
  • とにかく早く資格を取得したい
  • 収入アップを期待したい

理由ごとに適した資格も変わってきます。
取得したい理由に合わせて資格を選んでいきましょう。

業務に活かせて採用が有利 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
ホスピタルコンシェルジュ
医療事務検定試験
難易度が低く簡単に取得できる 医事コンピューター技能検定
医療事務認定実務者
取得すれば収入アップが期待できる 医療事務管理士技能認定試験
診療報酬請求事務能力認定試験
診療情報管理士
診療報酬請求事務能力認定試験

業務に活かせて採用が有利

取得すれば業務に活かせて、採用が有利になる3つの資格について、それぞれ説明していきます。

医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)

医療事務の技能を証明する試験で、合格者は「メディカルクラーク」の称号が得られます。
この試験は40年以上継続されていることから、業界内で認知度と信頼度が高く、採用にも有利に働きます。

試験では、窓口や請求業務での知識・能力が問われるため、取得に向けて勉強すれば業務に直結する知識が身につきます。

未経験で挑戦する方も多数おり、医療事務の資格のなかでもっとも受験者が多い資格です。

【資格の詳細】

受験資格 問わない
合格率 約60%
試験内容 ■実技I:2問/50分
患者接遇:筆記(記述式)

■学科:25問/60分
医療事務知識:筆記(択一式)

■実技II:4問/70分
診療報酬請求事務、診療報酬明細書点検

試験日 在宅
受験料 年12回(毎月)
7,700円(税込)

参考:試験概要|医療事務技能審査試験(メディカルクラーク®)|日本医療教育財団

代表的な医療事務の資格試験については以下の記事でも詳しく解説しています。

ホスピタルコンシェルジュ

利用者の質問に答えられるコミュニケーション能力と、医療保険制度などに関する知識を評価し証明する試験です。
全国の医療機関で受験者が増えており、採用に有利な資格となっています。

【資格の詳細】

受験資格 問わない
合格率 3級 約70%
2級 約50%
1級 約10%
試験内容 ■実技:約15分
2級・1級のみロールプレイング

■学科:3級 マークシート(択一式)60分
2級・1級 記述式(選択・記述)120分

試験日 3級 在宅受験:毎月第4土曜日翌日

2級(学科)5月・9月・1月の第4土曜日翌日
2級(実技)7月・11月・3月(第4土曜日またはその翌日)

1級(学科)6月・10月・1月の第4土曜日翌日
1級(実技)8月・12月・3月(第4土曜日またはその翌日)

受験料 ■学科
3級 3,300円(税込)
2級 4,400円(税込)
1級 6,500円(税込)

■実技
2級 4,900円(税込)
1級 6,500円(税込)

参考:ホスピタルコンシェルジュ®検定試験 _ JSMA 技能認定振興協会

医療事務検定試験

医療事務全般の知識と技能を確認する資格です。
受付や治療費計算の知識も問われ、実践的な内容となっているため、就職後は即戦力として活躍することもできます。
未経験でも就職を有利にするため、取得をめざす方が多い試験です。

【資格の詳細】

受験資格 医療事務講座の受講生
合格率 非公開
試験内容 ■学科:正誤問題20問 記述問題5問
・医療保険制度の概要
・高齢者医療制度
・公費負担医療制度(生活保護)
・保険医療機関の受付事務と請求事務
・保険診療に関連する法規
・診療報酬点数表〔医科〕より、点数算定の基礎について

■実技:会計欄作成(外来1問・入院1問)
会計欄を作成するために必要な知識

試験日 会場受験:年6回 第4日曜日
自宅受験:毎月 第4土曜日
受験料 7,700円(税込)

参考:医療事務検定試験とは|医療事務の資格講座なら日本医療事務協会

難易度が低く簡単に取得できる

ここからは、取得が簡単で合格しやすい資格を見ていきます。
「資格を取って履歴書に書きたい、でも時間がない!」といった方にはおすすめです。

医事コンピューター技能検定

医療事務に関するコンピューターを用いた知識と技能が評価される資格です。
医療現場でもIT化が進んでおり、それにともない必須の技能となっています。
合格率は約85%と高く、難易度の低い合格しやすい検定といえます。

【資格の詳細】

受験資格 問わない
合格率 約85%
試験内容 領域Ⅰ:医療事務
領域Ⅱ:コンピューター関連知識
領域Ⅲ:実技(オペレーション)
試験日 年2回(6月、11月)
受験料 準1級:8,600円
2級:7,500円
3級:6,400円

参考:医事コンピュータ技能検定試験|医療秘書教育全国協議会

医療事務認定実務者

医療事務の仕事をするうえで、普遍的な知識を有しているかを確認する試験です。
医療事務の実務における基礎知識が身についていることを証明できます。

すべてマークシート形式で、正答率60%以上が合格ラインとされています。
合格率は60~80%で、基本的な内容がメインのため、未経験者向けの試験といえるでしょう。

【資格の詳細】

受験資格 問わない
合格率 60~80%
試験内容 ■学科:(マークシート)30問/90分
・接遇とマナーに関する知識
・医療機関における各種制度に関する知識
・医療事務業務に関する知識
・診療報酬請求に関する知識

■実技:(マークシート)/90分
外来1症例
診療報酬明細書作成

試験日 毎月1回
受験料 ■一般: 5,000円(税込)
■団体:認定機関の通信・通学受講生4,500円(税込)

参考:医療事務認定実務者試験|診療報酬資格認定全国医療福祉教育協会

医療事務の資格の難易度について気になる方は、以下の記事もご覧ください。

取得すれば収入アップが期待できる

長く安定して働くには、やはり収入アップが重要なポイントです。
そこで、取得すれば収入アップが期待できる資格を3種類ご紹介します。

医療事務管理士技能認定試験

医療事務の仕事全般をスペシャリストとしてこなせることを証明する認定試験で、取得によって医療事務管理士として働くことができます。
病院によっては、時短勤務や週2日勤務などで募集している場合もあり、産休・育休からの復帰の足がかりにできるなど、長い目で見たときに安定して稼ぐことができる資格となっています。

受付や会計、カルテの管理など全般的な知識と技術を有する医療事務管理士は、病院に欠かせない役割です。

【資格の詳細】

受験資格 問わない
合格率 約50%
試験内容 ■在宅試験
学科:マークシート(択一式)10問
実技:マークシート(択一式) 診療報酬明細書(レセプト)点検1問・作成2問(外来1問、入院1問)

■インターネット試験
実技:(択一式)60問
学科:(択一式)50問

試験日 毎月第4土曜日翌日の日曜日
受験料 7,500円(税込)(学科・実技)
5,400円(税込)(免除あり)

参考:医科医療事務管理士技能認定試験 _ JSMA 技能認定振興協会

診療報酬請求事務能力認定試験

診療報酬請求事務に携わる者の質の向上を目的とした試験です。
採用段階で有利に働くことはもちろん、就業後も資格取得手当がつくなど、取得によって給与アップも望めます。

ただし、合格率は30%前後と低く、医療事務資格のなかでもっとも難易度が高い資格となっています。
経験者向けの資格となるため、現在の給与に不満を持っている方はチャレンジしてみる価値があるでしょう。

【資格の詳細】

受験資格 問わない
合格率 30%前後
試験内容 学科・実技:3時間
・医療保険制度等
・公費負担医療制度
・保険医療機関等
・療養担当規則等
・診療報酬等
・薬価基準・材料価格基準
・診療報酬請求事務
・医療用語
・医学の基礎知識
・薬学の基礎知識
・医療関係法規
・介護保険制度
試験日 年2回(7月・12月)の日曜日または祝日
受験料 9,000円(税込)

参考:試験概要|公益財団法人日本医療保険事務協会

診療情報管理士

医療機関で利用者の情報を管理し、データベース化して加工や分析をすることを、診療情報管理業務と言います。
そのスキルを保持していることを証明するのが、診療情報管理士の資格試験です。
非常に膨大な知識量とスキルが必要なため、キャリアアップにつながる資格となります。

【資格の詳細】

受験資格 ■一般社団法人日本病院会診療情報管理士通信教育を修了した者

■一般社団法人日本病院会指定大学および指定専門学校で指定単位を修得し、卒業した者および卒業見込者

合格率 65%
試験内容 ■基礎分野診療情報管理士テキスト『診療情報管理I』基礎・医学編と『診療情報管理II』基礎・医学・医療用語編、診療情報管理士教育練習問題(基礎・医学編)を中心に出題

■専門分野 診療情報管理士テキスト『診療情報管理III』専門課程編と診療情報管理士教育練習問題(専門課程編)を中心に出題

試験日 年1回(2月)
受験料 10,000円

参考:日本病院会 診療情報管理士通信教育

どれが良いかを見極めて医療事務の資格を取得しよう!

どれが良いかを見極めて医療事務の資格を取得しよう!

医療事務は資格がなくても働ける仕事ですが、人気の職種であり、無資格・未経験から採用されるのは難しいのが実状です。
しかし、資格を取得することで、知識と就業意欲を証明し、他の応募者との差別化をはかることができます。

また、難易度の高い資格は取得手当がついたり給与が高かったりと、給与面で優遇される場合があります。
医療事務は数多くの資格があるからこそ、自分に合った資格を選ぶことが重要です。

資格を取って何に活かしたいのかを考え、自身にとって最適な資格にチャレンジしましょう。
本記事で紹介した、「業務に活かせて採用が有利」「難易度が低く簡単に取得できる」「取得すれば収入アップが期待できる」の3つの項目別に、おすすめの資格をご紹介します。

  • 業務に活かして採用を有利にしたいなら「医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)」
  • 面接でアピールするために早く取得したいなら「医事コンピューター技能検定」
  • 収入アップをめざしたなら、医療事務の資格で最高峰の「診療報酬請求事務能力認定試験」

なお、医療事務は独学でも取得が可能です。
独学での勉強方法や講座の選び方に関しては以下の記事をご参考ください。

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執筆者について

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