
医療事務関連の資格のなかには、在宅試験で取得可能なものもあります。
今回は、在宅試験が可能な医療事務関連の資格と、おすすめの学習方法をご紹介します。
資格を取得し、医療事務として就職・転職を目指している方はぜひ最後までご覧ください。
目次
在宅試験OKな医療事務関連の資格
まずは自宅で受験できる医療事務関連の資格をご紹介します。
在宅試験となると試験内容が限られるため、就職に強い資格は取得できないのではないかと思うかもしれませんが、現在は人気のある資格も在宅で取得できます。
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)では、医療事務職として、一定の知識や技能があることを証明できます。
資格の特徴・試験概要
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)は、一般社団法人日本医療教育財団が実施しています。
医療界から信頼の厚い資格であり、医療事務で働く多くの人が取得している代表的な資格です。
試験では、医療現場のニーズに対応したものが出題され、診療報酬請求事務技能や患者接遇の技能も試験科目に採用されています。
学科で医療事務知識(択一式筆記問題)について、実技で患者接遇(記述式の筆記問題)と診療報酬請求事務、診療報酬明細書点検について問われます。
複数に及ぶ試験科目で長い受験にはなりますが、合格すると「メディカルクラーク」の称号が得られ、就職にも有利です。
医科は年12回(毎月)、歯科は年6回(奇数月)に試験が行われるため、チャレンジしやすい資格です。
申し込み方法
申し込みは、試験日の2ヵ月前~3週間前まで受け付けています。
受験料を財団指定の口座に振り込みし、受験申込書に振込明細書を貼り付けて日本医療教育財団本部へ郵送して申し込みます。
受験票は試験日の10日前までに発送されます。
試験日当日には、午前中指定の宅配便で試験問題が届きます。
解答を終えたら同封の返信用封筒に試験問題と解答用紙を封入し、試験日翌日までに簡易書留など発送記録が残る方法で返送して試験終了です。
医療事務管理士技能認定試験(医療事務管理士)
医療事務管理士技能認定試験(医療事務管理士)は、医療事務としての知識やスキルを証明する資格です。
幅広い医療機関に認知された資格で、合格すると「医療事務管理士®︎」の称号が得られます。
取得すれば就職の際にアピールしやすいでしょう。
資格の特徴・試験概要
医療事務管理士技能認定試験(医療事務管理士)は、医療事務員に必要なスキルがあることを証明できる試験です。
医療機関における受付やカルテ管理、診療報酬明細書作成、診療費の請求などの業務能力が審査されます。
医療事務管理士は平成17年に商標登録され、名実ともに認知された資格であり、全国の医療機関で有資格者が活躍しています。
また、近年重視される患者さんに対する接遇力の証明になることも強みの一つといえます。
試験は毎年3回程度行われています。
申し込み方法
在宅試験は、インターネットまたはコンビニ端末を利用して申し込めます。
それぞれ支払方法と支払期限が異なるので注意してください、
受験日3日前までに試験問題が自宅に届き、解答後、提出期限までに同封の返信封筒で返送します。
在宅試験とは別に、インターネット試験もあります。
こちらも自宅で気軽にできるようになっており、在宅試験とは違い好きなときに受験が可能です。
医療事務認定実務者試験
医療事務認定実務者試験は、全国医療福祉教育協会が実施している試験です。
医療事務に関する基礎知識と診療報酬明細書作成を中心とした試験であり、医療事務における実務の基礎力を有していることを証明できます。
資格の特徴・試験概要
医療事務認定実務者試験は、受験資格のない試験であり、ほかの資格と比べると難易度が低めです。
出題範囲にはレセプト作成もありますが、すべてマークシート形式で、試験時には参考資料やノートを参照できます。
合格率も高く、受験者の60~80%が合格しており、チャレンジしやすい資格といえるでしょう。
試験は毎年12回、毎月行われているので気軽に申し込めます。
申し込み方法
医療事務認定実務者試験の申し込みは全国医療福祉教育協会のホームページから行います。
申し込みフォームをクリックすると入力項目が表示されるので、必須箇所をすべて入力したうえで入力内容を確認し送信します。
出願期間内に受験料を指定振り込み先に支払い、手続きは完了です。
在宅試験の場合は当日までに受験票と問題用紙、解答用紙(マークシート)が届きます。
解答を終えたら、翌営業日までに問題用紙と解答用紙を返送して試験終了です。
医療事務資格(キャリカレ)
医療事務資格(キャリカレ)は自宅で受験ができるJADP認定の資格です。
短期学習であっても取得できるため、学生のみならず、仕事や家事、育児で忙しい方にもおすすめです。
試験は医科、歯科、調剤の診療報酬を専門とする大学教授が監修しています。
資格を取得すれば、医療事務に関する正しい知識を身につけていることを証明できるでしょう。
資格の特徴・試験概要
医療事務資格(キャリカレ)は講座付きの試験のため、未経験の方や学生でも取得しやすいという特徴があります。
初学者目線で作られたテキストは非常にわかりやすく、映像講座もあるので理解しやすいでしょう。
また、スマートフォンを使って簡単に質問できるシステムも組み込まれているため、理解を深めたい人にもおすすめです。
医療事務資格(キャリカレ)を取得すれば、医療事務の専門スキルを持った即戦力の人材であることを証明できます。
受付・助手業務、医療報酬明細書作成業務、オペレータ業務などに役立ちます。
通信受講コースの受講開始3ヵ月後から受験可能です。
申し込み方法
医療事務資格(キャリカレ)の試験へ申し込むには、まずキャリカレホームページから医療事務講座を選択します。
その後申し込みフォームへ移動するので、必須項目を入力後、送信します。
教材が到着後1日2ページ分の講座学習を進めていき、カリキュラム終了後となる3ヵ月後に試験が行われます。
医療事務関連の資格を取得するための勉強方法
続いては医療事務資格の取得に向けた学習方法をご紹介します。
自分に合った学習方法を探してみてください。
独学で勉強
独学では自身で購入したテキストを使って勉強を進めていきます。
自分にあったテキストを使い、好きなタイミングで勉強できるのがメリットです。
テキスト代しかかからないため、費用を抑えたい人におすすめです。
ただし、独学では自分で勉強のスケジュールを立てなければなりません。
ペースやモチベーションの維持など、しっかり自己管理ができないと途中で挫折してしまうおそれがあります。
通信講座を利用する
通信講座では、自宅で講義を受けながら勉強を進められます。
学校に通わずとも質の高い講義を受けられ、勉強ペースを維持しやすいのが特徴です。
ただし、講座をきちんと消化できるように時間をしっかりと確保する必要があります。
独学より費用はかかりますが、専門学校に通うよりは安く、自分のペースで進めやすいのは大きなメリットといえるでしょう。
医療事務資格の通信講座としては、次の2つの講座が人気です。
ユーキャン・医療事務講座
ユーキャンでは、わずか4ヵ月で医療事務認定実務者の取得を目指せます。
講座と試験がセットになっており、試験に出やすい重要なポイントだけに絞ったテキストを使用するので、短期間での合格を目指せます。
また、回答に対して丁寧な解説とアドバイスを加えてもらえる添削課題、総合課題もあるため実力がアップしやすいです。
講座費用はやや高めですが、教育訓練給付制度を利用すれば学費の20%が支給されます。
ニチイ・医療事務講座(医科)
ニチイの医療事務講座では、受講期間たったの3ヵ月でメディカルクラークの資格取得が目指せます。
厚生労働省認定のノウハウがわかりやすくまとまったテキストを使い、幅広い医療事務知識を得られるのが特徴です。
受講料はユーキャンよりも高いですが、こちらも教育訓練給制度を利用できます。
在宅試験OKな医療事務試験を受けて合格を目指そう!
今回ご紹介した医療事務の資格試験は就職にも役立つものばかりです。
試験によっては受験資格が設定されていたり、難易度が高いものがあったりと、初学者が独学で合格するのが難しい場合もあります。
その場合は通信講座などをうまく活用しましょう。
講座と試験がセットになったカリキュラムであれば、効率良く試験対策ができます。
自分に合った方法で合格を目指しましょう。