総合トップ 情報かる・ける > 職種・資格について > 助産師 > 助産師になるには?資格取得までに何年かかるか、道のりを解説
情報 かる・ける

助産師になるには?資格取得までに何年かかるか、道のりを解説

出産や産前産後のサポートをする専門職・助産師に憧れている人も多いでしょう。
助産師を志す理由としては「医療関係の仕事がしたいから」「赤ちゃんが好きだから」などが考えられます。
また、出産を経験したことで助産師の仕事に興味を持つ場合もあるかもしれません。

今回は、助産師になるためにはどうしたら良いのかをはじめ、資格や取得の最短ルート、合格率などについてわかりやすく紹介します。
助産師に興味がある方や、めざしている方は、ぜひ参考にしてみてください。

助産師の求人を探す

助産師になるには

助産師になるには

まずは助産師になるために知っておきたい基本的なことを紹介します。
ここでは以下の3つに着目して解説するので、ぜひ参考にしてください。

  • 助産師として働くには?
  • 助産師の資格を取得するための条件は?
  • 助産師の合格率は?

では、それぞれ見ていきましょう。

助産師として働くには?

助産師は、誰でもすぐになれるものではありません。
たとえ看護師資格を持っていたとしても、それだけでは助産師にはなれないのです。
助産師として働くには、助産師国家試験に合格して、資格を取得することが条件になります。

まずは看護師の国家試験に合格後、所定のルートを経て受験資格を得てから、助産師国家試験に臨むのが一般的です。
助産師試験受験へのルートは複数存在しており、自分に合う道のりを選ぶことができます。

参考:厚生労働省

助産師の資格を取得するための条件は?

前述したように、助産師になるには国家試験に合格する必要があります。
そして助産師国家試験は、誰もがすぐに受験できるわけではありません。
ここでは、資格を取得するための条件として、以下の2つを紹介します。

  • 看護師国家資格を取得していること
  • 女性であること

看護師国家資格を取得していること

助産師国家試験はいきなり受験することはできず、看護師国家資格を取得していることが前提となっています。
保健師助産師看護師法において、看護師国家試験に合格し、看護師免許を保有していることが受験の条件と定められているためです。

なぜ、このような条件があるのかというと、保健師助産師看護師法の目的は、看護師と助産師の資質向上にあるからです。
また、医療や公衆衛生を普及させることも目的としています。
つまり、助産師をめざすには、まず看護師資格を取得しなければならないのです。

参考:e-GOV 法令検索

女性であること

実は、男性の助産師が存在しないことを知っていますか?
現在は助産婦ではなく助産師という名称ですが、男性は助産師になることができないと、保健師助産師看護師法で定められているのです。

男性が助産師になれないと規定されていることには、妊婦さんの意見が影響していると考えられます。
助産師は妊娠中から産後までのケアを行うため、女性に対応してほしいという声があるためです。
このように、助産師になるための条件の一つは女性であることなのです。

助産師に男性がなれない理由については、次の記事で詳しく紹介されています。
興味のある方は、ぜひご覧ください。

参考:e-GOV 法令検索

助産師の合格率は?

助産師国家試験の科目は、基礎助産学、助産診断・技術学、地域母子保健および助産管理です。
厚生労働省の「第109回保健師国家試験、第106回助産師国家試験及び第112回看護師国家試験の合格発表」によると、2023年(令和5年)に実施された第106回助産師国家試験の受験者数は2,067人で、合格者は1,977人でした。
合格率は95.6%です。

第104回、第105回、第106回の合格率の平均は98.2%と、さらに高い合格率となっています。
助産師の合格率は高い傾向にあるため、しっかり学べば合格しやすいといえるでしょう。

助産師国家試験の難易度についてより詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

助産師の求人を探す

助産師になるにはどんな道のりで何年かかる?

助産師になるにはどんな道のりで何年かかる?

助産師になるにはどのようなルートが良いのか、進路選びで迷う人もいるでしょう。
以下のルートでは、いずれも21〜22歳で助産師資格を得ることができます。

  • 中学卒業後、5年の養成課程校+看護師国家試験合格後に1年助産師課程を経て助産師国家試験合格
  • 高校卒業後、3年制短大・専門学校+看護師国家試験合格後に1年の助産師課程を経て助産師国家試験合格

社会人からめざす場合は、短大を出て看護師免許を取得後、助産師課程を経るのが最短ルートです。
ここからは各ルートを見ていきましょう。

高校卒業後のルート

まずは高校卒業後のルートを見ていきましょう。
考えられるルートは以下の3つです。

  • 短大・専門学校ルート
  • 看護大学ルート(助産師選択課程でない場合)
  • 看護大学の看護師課程・助産師課程ルート

短大・専門学校ルート

短大・専門学校ルートでは、3年間学ぶことで看護師国家試験の受験資格を取得できます。
この場合、看護師資格を取得したあと、短大・専門学校・大学院の助産師課程で1〜2年学ぶ必要があります。

看護大学ルート(助産師選択課程でない場合)

看護大学ルートで看護学を4年間学んだあとに看護師資格を取得し、大学卒業後に短大・専門学校・大学院のいずれかの助産師課程で1〜2年学びます。
その後、資格を得て助産師国家試験に挑戦することができます。

看護大学の助産師課程ルート

大学で助産師課程を選択した人は、同じ年に両方の受験が可能です。
大学卒業後に、短大・専門学校・大学院の助産師課程で学ぶ必要がないのが特徴です。

ただし、助産師国家試験に合格しても看護国家試験が不合格では助産師資格が取得できず、翌年以降に看護師国家試験を受け直して合格しなければなりません。

助産師をめざせる国公立大学について詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

中学卒業後のルート

助産師は中学卒業後からめざすことが可能です。
中卒から助産師をめざす場合は、看護師養成課程のある5年制一貫校に進学することになります。
卒業後に看護師国家試験に合格したあとは、短大・専門学校・大学院の助産師課程で1〜2年学ぶことで、助産師国家試験の受験資格を得られます。

社会人から助産師をめざす場合

既卒の社会人でも助産師になることは可能ですが、上述のとおり看護師資格・助産師資格を取得する必要があります。
ここでは、以下の2つのケースを紹介します。

  • 保健師から助産師になるには?
  • 主婦から助産師になるには?

保健師から助産師になるには?

保健師の資格を持っているなら、看護師の国家試験に合格しているため、1〜2年の助産師課程を経て助産師国家試験を受験できます。
ただし、2007年以前に保健師免許を取得した方で、看護師国家試験に合格していない場合は、あらためて看護師国家資格を取得する必要があります。

主婦から助産師になるには?

自身の出産を機に助産師を志す主婦の方もいるでしょう。
前述したように、助産師になるには看護師資格が必要であり、一から助産師になるには4年以上かかります。
すでに看護師資格を持っている方でも、最短1年です。

いずれにしても養成学校に通う必要があるため、周囲の協力は欠かせません。
また、費用もかかります。
金額は学校や通う期間によって大きく変わりますが、約200〜400万円程度が相場です。

助産師をめざすなら適切な過程を歩もう

今回は、助産師として働くにはどうしたら良いのか、助産師国家試験の合格率はどのくらいか、どのようなルートがあるのかを紹介しました。
助産師になるには、看護師国家資格と助産師国家資格の両方が必要です。

また、さまざまなルートがあるため、自分に合う道を見つけることが大切になるでしょう。
ぜひ今回紹介したルートを参考にして、自分に合う道のりで助産師をめざしてください。

助産師になるにはどのくらいの費用がかかるか気になる人もいるでしょう。
次の記事で詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてください。

助産師の求人を探す

執筆者について

情報かる・けるは、医療・介護従事者として働いている方や、これから目指す方の「知りたい」に応えるメディア。 全国54,000件以上の求人を扱う弊社スタッフが、編集部として情報発信! “いい仕事が見つかる・いい仕事を見つける”ための、有益なコンテンツをお届けします。 https://twitter.com/karu_keru

いいねと思ったらシェア
見つかる・見つける かる・けるとは?

かる・けるは、医療介護の仕事を探せる求人情報サイト。あなたに合った医療介護求人が見つかります。すべてのお仕事情報は、勤務地、年収や月収などの給与、正社員、契約社員、パート・アルバイト、業務委託などの雇用形態、施設のサービス形態といった条件で検索でき、希望に合う求人を簡単に探しやすいのが魅力です。就きたいお仕事が見つかったら、そのまま応募も可能。応募はダイレクトに求人掲載事業者に届くので、スピーディかつスムーズに進みます。医療介護分野での就職はもちろん、転職、復職の際にも活躍するサイトです。