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看護助手の給料はどのくらい?平均年収や条件別の給料を紹介

この記事の監修者
ゆみさと
【資格】
看護師

【プロフィール】
岩手県立大学看護学部を卒業後、血液内科・乳腺外科混合病棟にて勤務し、その後、透析クリニックに転職。

看護助手は医療現場で看護師の補助的な仕事をしつつ、患者さんとの関わりも多い仕事です。
病院や介護施設などでの需要が高く、今後も安定した職業といえるでしょう。

看護助手の給料はどのくらいなのでしょうか。
今回は、平均年収や条件別の給料について詳しく解説します。
給料を上げるためのポイントもぜひ参考にしてください。

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看護助手の給料の平均はいくら?

看護助手の給料の平均はいくら?

看護助手の給料は、勤務先や雇用形態、経験年数などによって大きく異なります。
ここでは、看護助手の平均年収と平均月収、賞与や手当について見ていきましょう。

看護助手の平均年収は約318万円

令和5年の賃金構造基本統計調査によると、看護助手の平均年収は約318万円、平均月収は22万2,500円です。
これは、民間給与実態統計調査の給与所得者全体の平均年収460万円と比較すると、約100万円以上低い水準です。
ただし、勤務先の規模や地域によって給与は変動するため、一概に低いとはいえません。

また、看護助手の手取り額は、税金や社会保険料を差し引いたあとの金額になります。
一般的に、手取り額は月収の約75%〜85%になる場合が多く、看護助手の平均月収から計算すると、手取り額は約16万7,000円から18万9,000円になると予測されます。

ただし、地域や雇用形態、勤続年数により手取り額にも差が出る可能性があるため、実際の手取り額は個々の状況により異なるでしょう。

看護助手の賞与や手当

看護助手の平均賞与は51万3,600円です。
さらに、夜勤のある職場では夜勤手当が支給されるほか、住宅手当・通勤手当・家族手当・資格手当などが条件に応じて支給される場合があります。

これらの手当を含めると月収で数万円の違いが生じるため、転職時には基本給だけでなく手当体系も重要な比較ポイントとなります。
看護助手の給与を正しく把握するには、賞与や各種手当をしっかり確認することが大切です。

近年の給与推移

看護助手の平均給料の推移は以下のとおりです。

平均月給 平均賞与 平均年収
2017年 206,000円 451,900円 2,923,900円
2018年 213,900円 464,200円 3,031,000円
2019年 216,400円 435,100円 3,031,900円
2020年 222,300円 454,600円 3,122,200円
2021年 216,100円 449,800円 3,043,000円
2022年 219,400円 456,800円 3,089,600円
2023年 222,500円 513,600円 3,183,600円

参考:令和5年の賃金構造基本統計調査

このように、平均年収は徐々に上がってきています。
令和5年度の全職種平均の有効求人倍率は1.25倍である一方、看護助手の有効求人倍率は4.13倍と、他の職業と比較してもより需要が高い職種です。
今後も高齢化による需要の高まりにともなって賃金アップを期待できるでしょう。
また、看護助手は長く働くことでキャリアアップとともに収入アップも見込めるでしょう。

他職種と看護助手の給料比較

看護助手の給料は、他の医療職種と比べてどのくらいなのでしょうか。
ここでは、看護師と医療事務の給料を比較してみましょう。

看護師との給料比較

令和5年の賃金構造基本統計調査によると、看護師の平均年収は約508万円です。
看護助手の平均年収318万円と比較すると、看護師はおおよそ190万円高い年収となっています。

看護助手は資格を必要とせず、業務内容も備品の管理やベッドシーツの交換など補助的な役割が多いことが、看護師との給料差の要因の一つです。
勤務先や地域、雇用形態による違いもありますが、看護助手は基本的に看護師のサポートを行う役割を担っており、給料面でも看護師より低いのが一般的でしょう。

医療事務との給料比較

令和5年の賃金構造基本統計調査によると、医療事務を含めたその他の一般事務従事者の平均年収は約478万円です。
看護助手の平均年収318万円と比較すると、医療事務の給料は高い傾向にあります。

看護助手は無資格から始められるのに対し、医療事務は資格を持つことが多いため、給与水準にも差が出ていると考えられます。
看護助手は夜勤手当などの手当を通じて収入を増やすことができますが、全体的には医療事務のほうが給与が高い傾向にあるといえるのです。

なお、この統計には医療事務以外の事務職も含まれており、正確な実態とは差異がある可能性があるのでご注意ください。

【条件別】看護助手の給料の平均

看護助手の給料は、経験年数や勤務先規模、年齢、性別などの条件によっても差が出ます。
ここでは、条件別に看護助手の平均給料を見ていきましょう。

経験年数別

看護助手の経験年数別の給料は以下のとおりです。

経験年数 平均月給 平均賞与
0年 186,700円 35,400円
1~4年 195,100円 331,200円
5~9年 201,900円 559,300円
10~14年 211,800円 651,500円
15年以上 231,300円 654,100円

参考:令和5年の賃金構造基本統計調査
※平均月収は所定内給与(時間外手当、早朝出勤手当、休日出勤手当、深夜手当等を除く)を記載しています。

看護助手の給料は、経験年数に比例して上昇する傾向です。
経験年数が5年以上になると、平均賞与額も高くなっているのがわかります。

長く働き続けることで、着実な収入アップが期待できるでしょう。

勤務先規模別

勤務先の規模別の給与は以下のとおりです。

規模 平均月給
1,000人以上 229,700円
100〜999人 219,000円
10〜99人 223,700円

参考:令和5年の賃金構造基本統計調査

規模別に見ると、1,000人以上の企業では22万9,700円と最も高くなっています。

ただし、規模による月給の差はあまり大きくはありません。

都道府県別

看護助手の都道府県別給料は以下のとおりです。

都道府県 平均月給 平均賞与 平均年収
全国 222,500円 513,600円 3,183,600円
北海道 217,700円 477,200円 3,089,600円
東京都 230,400円 248,300円 3,013,100円
愛知県 227,600円 318,200円 3,049,400円
大阪府 243,300円 412,700円 3,332,300円
香川県 205,300円 463,200円 2,926,800円
福岡県 212,100円 380,900円 2,926,100円
沖縄県 212,900円 416,400円 2,971,200円

参考:令和5年の賃金構造基本統計調査

看護助手の平均年収は全国で318万3,600円ですが、都道府県別に見ると地域によって年収に差があることがわかります。

年齢別

年齢別の平均月収と平均ボーナスは以下のとおりです。

年齢層 平均月収 平均賞与
~19歳 200,500円 354,400円
20~24歳 206,300円 298,100円
25~29歳 213,000円 706,500円
30~34歳 208,800円 383,300円
35~39歳 236,700円 965,500円
40~44歳 227,600円 445,400円
45~49歳 230,800円 542,600円
50~54歳 233,900円 718,100円
55~59歳 227,700円 496,300円
60~64歳 212,600円 315,100円
65~69歳 205,400円 236,500円
70歳~ 204,900円 67,700円

参考:令和5年の賃金構造基本統計調査

看護助手の収入は35~59歳でピークを迎え、月収は22〜23万円台となっています。
ボーナスは35~39歳が最も高く、96万5,500円と突出しているのが特徴です。

男女別

男女別の平均給料は以下のとおりです。

性別 平均月収 平均賞与 平均年収
男性 239,400円 391,500円 3,264,300円
女性 219,800円 533,100円 3,170,700円

参考:令和5年の賃金構造基本統計調査

このように、男性のほうが女性に比べて平均年収は高くなっています。

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看護助手が給料を上げるには?

看護助手の給料アップをめざすには、どのような方法があるのでしょうか。
ここでは、夜勤を増やす、資格取得、役職アップ、転職という4つの給料アップ方法を見ていきましょう。

夜勤の日数を増やす

夜勤には基本給のほかに手当がつくため、夜勤を増やすことで収入アップにつながりやすいです。
夜勤手当を検討している場合は、クリニックなどではなく、病院や介護施設など夜勤が発生する勤務先を選びましょう。

また、職場によって夜勤手当や回数などは異なります。
夜勤の頻度が多くなってしまうと、昼夜が逆転して体調を崩してしまいかねません。
健康を損ねて仕事を休むことになっては意味がないので、入職前に夜勤回数を確認し、無理はしないようにバランスを取りましょう。

資格を取得する

看護助手に役立つ資格を取得していることで、客観的に看護助手としての能力を示すことができるため、資格手当がついたり、転職時の基本給を上げられる可能性があります。

看護助手に関する資格の一つとして、メディカルケアワーカーが挙げられます。
メディカルケアワーカーとは、看護助手の実務能力を図れる日本初の民間資格です。

1級と2級で構成されており、医療福祉情報実務能力協会が規定する実務経験を1年以上積む、もしくは協会指定の教育機関で特定の講座修了によって2級を受験できます。
試験は身体の働きや薬の作用、患者さん対応時のマナーなどについての内容です。
1級は、2級の範囲に心理学や実技が追加されます。

看護助手認定実務者試験も、看護助手の仕事に活かせる試験の一つです。
看護助手認定実務者試験は、医療施設において看護助手が即戦力となる必要な知識と技能が備わっているかを客観的に判断する試験です。
試験は全国医療福祉教育協会が主催しています。

出題内容は以下の3項目で、受験資格は特にありません。

  • 患者さんの理解
  • 看護助手業務と役割の理解
  • 看護助手業務を遂行するための基本技術

受験方法は2パターンあり、在宅での個人受験と、全国医療福祉協会指定の認定機関の講座受講後の団体受験です。
講座によっては修了するだけで資格を取得できるものもあります。

スキルアップをして役職を上げてもらう

スキルアップして役職を担うことによって、給料が上がる可能性もあります。
病院やクリニックで働く看護助手の場合、看護師をめざす選択肢も有効です。

また看護助手の平均勤続年数は9.2年と、離職率が高いです。
そのため長く勤めれば役職をもらえる可能性は高まり、経験豊富な人材として職場から重宝されるでしょう。

条件の良い職場に転職する

給与アップをめざして勤務条件の良い職場に転職することも、一つの方法です。
規模が大きい病院、都市部の医療機関などでは、給与が高めになることがあります。

また、転職の際は、求人情報や労働条件に加え、仕事内容も考慮して選びましょう。

看護助手は勤務先はもちろんのこと、配属先によっても業務内容が大きく異なります。
例えば、病棟勤務の場合は患者さんのサポート業務が多くなる一方で、外来勤務の場合は医療器具などの備品管理・処置室の環境整備などが多くなります。

どのような看護助手として働きたいかを考えつつ、自分に合った職場環境で働くことで、仕事のやりがいとともに収入アップもめざせます。

スキルを身につけて給料アップをめざそう

看護助手の給料アップは、資格取得、夜勤、役職昇進、転職など複合的なアプローチを取ることで、着実な上昇が期待できます。
現在の平均給料は地域や施設によって大きく変動するため、自分に合った給料アップ戦略を立てることが重要です。

医療・介護分野は今後も人材需要が高まると予測されています。
計画的なキャリア形成と継続的なスキルアップにより、安定した収入と将来性のある職業として看護助手を長く続けることができるのです。

看護助手のやりがいを感じながら、給与アップもめざしていきましょう。

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執筆者について

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