登録販売者をめざしたいけれど、本当に合格できるのか、何を基準にして勉強をしたら良いか、悩まれている方も多いのではないでしょうか。
試験対策の指標の一つとして、試験の難易度や合格点があります。
この二つがわかることで、今からでもめざせる資格なのかということや、試験勉強をするうえでの目標値がみつかります。
合格点や難易度を参考に、登録販売者の合格に向けて、一歩を踏み出しましょう。
目次
登録販売者試験の合格点は何点?
資格試験の対策をするときには、合格基準や合格点を把握しておくことが大切です。
ここではまず、登録販売者試験の合格点が何点くらいなのかを見ていきましょう。
合格基準と合格点、なぜその基準が設定されているのかを詳しく紹介します。
合格基準は7割・84点程度
厚生労働省は合格基準を7割程度とする指針を出しています。出題数は120問(120点満点)であり、その7割にあたる84点が合格点の目安です。
<合格基準>総出題数に対して7割程度の正答の場合であって、各試験項目ごとに、都道府県知事が定める一定割合以上の正答のときに合格とすること。
登録販売者試験の試験項目と各項目の問題数は厚生労働省が以下のように定めています。試験問題は各都道府県で異なりますが、各項目の出題数(配点)は共通です。
試験項目 | 出題数 |
---|---|
医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 20 |
人体の働きと医薬品 | 20 |
主な医薬品とその作用 | 40 |
薬事関係法規・制度 | 20 |
医薬品の適正使用・安全対策 | 20 |
合計 | 120 |
1問1点で、主な医薬品とその作用のみ40点、それ以外の項目は各20点となっており、合計120点の構成です。
登録販売者試験の概要全般を知りたい方もいるでしょう。
詳しい出題範囲や試験概要、受験資格、申し込み方法などについて詳しく知りたい方は、次の記事を参照してください。
原則7割となっている理由
登録販売者試験の合格基準が「原則7割程度」となっているのは、受ける年や地域による合格者数の差を極力減らすためです。
7割と限定してしまうと、年や地域ごとで難易度の差があったときに、例年と比べて合格者数が極端に多くなったり少なくなったりする可能性があります。
その差を調整するために、「原則7割程度」とラインの幅を設けているのです。
なお、「7割」という基準自体が変わったことはありません。
試験には“足切り”があるので注意
登録販売者試験の合格基準は、合計点数の7割程度の得点に加え、各試験項目で一定数以上の得点を取らなければなりません。
合計点が合格点に達していても、基準点以上の得点が取れていない項目があれば不合格になります。
各項目の基準点は、都道府県ごとに正答割合として定められており、大きく4割以上と3.5割以上の2つのパターンに分かれています。
各試験項目の基準点(ボーダーライン)は下表のとおりです。
試験項目 (問題数) |
正答数(正答割合)のボーダーライン | |
---|---|---|
4割以上 | 3.5割以上 | |
医薬品に共通する特性と基本的な知識(20問) | 8問以上 | 7問以上 |
人体の働きと医薬品 (20問) |
8問以上 | 7問以上 |
主な医薬品とその作用 (40問) |
16問以上 | 14問以上 |
薬事関係法規・制度 (20問) |
8問以上 | 7問以上 |
医薬品の適正使用・安全対策 (20問) |
8問以上 | 7問以上 |
合格基準は都道府県によって受験案内に記載されたり、試験後に発表されたりするため、受験地によっては事前にわからないケースがあります。
ボーダーがどうあれ足切りにかからないよう、各試験項目で確実に4割以上得点できるようにしておきましょう。
各都道府県の合格ライン
2021(令和3)年度試験の各試験項目のボーダーとなる正答率は以下のとおりです。(一部非公表)
都道府県名 | 各試験項目の ボーダー正答率 |
---|---|
北海道 | 4割 |
青森県 | 4割 |
岩手県 | 4割 |
宮城県 | 4割 |
秋田県 | 4割 |
山形県 | 4割 |
福島県 | 4割 |
茨城県 | – |
栃木県 | – |
群馬県 | 3.5割 |
埼玉県 | – |
千葉県 | 3.5割 |
東京都 | 3.5割 |
神奈川県 | 3.5割 |
新潟県 | 3.5割 |
山梨県 | 3.5割 |
長野県 | 3.5割 |
富山県 | 3.5割 |
石川県 | 3.5割 |
福井県 | – |
岐阜県 | 3.5割 |
静岡県 | 3.5割 |
愛知県 | – |
三重県 | 3.5割 |
奈良県 | 3.5割 |
鳥取県 | 4割 |
島根県 | – |
岡山県 | 4割 |
広島県 | – |
山口県 | – |
香川県 | 4割 |
愛媛県 | 4割 |
高知県 | 4割 |
福岡県 | 3.5割 |
佐賀県 | 3.5割 |
長崎県 | 3.5割 |
熊本県 | 3.5割 |
大分県 | 3.5割 |
宮崎県 | 3.5割 |
鹿児島県 | 3.5割 |
沖縄県 | 3.5割 |
関西広域連合 | 3.5割 |
参考:各自治体ホームページ、令和3年度登録販売者試験情報|三幸医療カレッジ
登録販売者の試験は都道府県によって合格ラインが異なることを紹介しました。
地域によって問題内容も異なるため、受かりやすい県と受かりにくい県が存在しているともいわれています。
登録販売者の受かりやすい県について詳しく知りたい方は、次の記事を参照してください。
登録販売者の合格点を把握して国家資格取得をめざそう
一般用医薬品の9割以上を販売できる登録販売者は、全国の調剤薬局やドラッグストア、コンビニなどで重宝される資格です。
一見難しそうな資格ですが、合格点や難易度をみると自分でも取得できそうな気はしないでしょうか。
医薬品を扱う仕事に興味を持った方は、登録販売者資格取得をめざしてみましょう。
登録販売者の合格点以外に、そもそも資格試験としての難易度を知りたい人もいるでしょう。
登録販売者の難易度について、より詳しく知りたい方は、次の記事を参照してください。