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助産師の定義とは?保健師助産師看護師法をもとに解説

助産師の定義や助産師に関わる法律は、保健師助産師看護師法に書かれています。
保健師助産師看護師法は、保健師・助産師・看護師の資質向上や、医療や公衆衛生の普及向上を目的として1948年に発行されたものです 。

本記事では、保健師助産師看護師法をもとに、助産師の定義や業務内容、また看護師との違いなどを解説します。
助産師の定義を理解し、資格取得をめざしましょう。

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助産師の定義とは

助産師について、保健師助産師看護師法では以下のように定義されています。

「助産師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいう

引用元:保健師助産師看護師法 第三条

じょく婦とは 、分娩が終了した母体が正常に回復するまでの期間(おおよそ6週間)における婦人のことをさします。
つまり助産師の仕事は、出産の介助だけでなく、妊産婦の相談や母子の保健指導を行うことです。
他に、育児指導や不妊治療、思春期の性の相談などに関わることもあります。

正常な妊娠や分娩の場合、また分娩後の産褥期の経過が良好であれば、助産師の責任のもとで介助を行ったり、妊産婦と新生児の健康診査や健康教育を行ったりすることができます。

助産師の具体的な仕事内容などは以下の記事を参考にしてください。

保健師助産師看護師法に書かれている内容

ここでは保健師助産師看護師法において、助産師について書かれている内容を整理しましょう。

免許に関しては「助産師になろうとする者は、助産師国家試験及び看護師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない(第7条)」、かつ「助産師国家試験及び看護師国家試験に合格した者の申請により、助産師籍に登録することによつて行う(第12条)」とされています。

業務に関しては「助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導を行うこと(第3条)」はできるとしています。
ただし以下の条項にあるとおり、緊急時の応急手当を除き、医師の指示がない場合に妊産婦や新生児への医療行為を行うことはできないと定められています。

● 主治の医師又は歯科医師の指示があつた場合を除くほか、診療機械を使用し、医薬品を授与し、医薬品について指示をしその他医師又は歯科医師が行うのでなければ衛生上危害を生ずるおそれのある行為をしてはならない。ただし、臨時応急の手当をし、又は助産師がへその緒を切り、浣腸を施しその他助産師の業務に当然に付随する行為をする場合は、この限りでない(第37条)

● 妊婦、産婦、じよく婦、胎児又は新生児に異常があると認めたときは、医師の診療を求めさせることを要し、自らこれらの者に対して処置をしてはならない。ただし、臨時応急の手当については、この限りでない(第38条)

引用:保健師助産師看護師法

助産師と看護師の違いとは

助産師と看護師はどちらも医療職ですが、資格や任される仕事内容に違いがあります。
厚生労働省の職業情報提供サイトjobtagに記載されているそれぞれの職業の詳細を紹介します。

助産師 看護師
資格 看護師国家資格
助産師国家資格
看護師国家資格
仕事内容 出産の介助、妊産婦の相談、妊娠から産後までの母子の保健指導 「診療の補助」と「療養上の世話」を通じて、病気やけがの治療を受ける人々や介護を必要とする人々、体や心の健康上のさまざまな問題を抱えながら生活する人々を支える
職場 病院・診療所・助産所など 病院・診療所・社会福祉施設・訪問看護ステーション など
平均年収 553.9万円 498.6万円
有効求人倍率 1.32 2.24
就業者数 25,650名 1,300,060名

助産師は出産という専門的な領域があるのに対して、看護師はより業務内容の範囲が広がります。
そのため、求人数も看護師のほうが圧倒的に多い傾向にあります。
助産師になりたい方は、助産師として働くことは看護師として働くことに比べて狭き門であることを知っておくべきでしょう。

病院の規模や地域により差はありますが、年収は助産師のほうが約80万円高くなっています。
助産師と看護師の2つの免許をもつため、看護師よりも高めの給料を設定している施設や、助産師手当がつく施設もあるようです。
高い専門性を求められる職種だからこそ、高い年収につながっているといえます。

助産師の仕事で求められることは以下で解説しています。

助産師の定義を理解して資格を取得しよう

看護師国家資格と助産師国家資格のダブルライセンスが必要な助産師 は、高い専門性とスキルが求められる職種です。
妊娠から産後までの母親と子どもが安心して過ごせるよう、さまざまなケアとサポートが求められます。
多様化する分娩を支える専門職として、常に技術やスキルをブラッシュアップし続ける向上心と、母親によりそう心配りが必要です。

助産師に少しでも興味がわいた方は、助産師の定義を理解して、早速資格の習得をめざしましょう。

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